毎日の食事をもっと健康的に見直したいけれど、どんな食材が体にいいのか分からない…という方へ。
この記事では、ヘルシー食材の代表とも言える「鶏むね肉」と「殻付きエビ」にしぼって、それぞれの特徴を比較しながら、どちらがヘルシーな食材なのかを分かりやすく解説していきます。
結論から言うと、どちらもとてもヘルシーな食材です。
ただし、2つの食材の特徴や含まれる栄養素の違いを知っておくと、健康な身体づくりに必要な栄養を理解しやすくなり、効率的で無理のない健康的な食生活の手助けになるはずです。
海老と鶏むね肉を比較
まずは、海老と鶏むね肉の栄養素を100gあたりで比較してみましょう。
| エビ | ムネ肉 | |
|---|---|---|
| カロリー | 91kcal | 165kcal |
| タンパク質 | 19.6g | 31g |
| 脂質 | 0.6g | 4g |
| 糖質 | 0.7g | 0g |
カロリーはエビのほうが低く、
タンパク質量は鶏むね肉のほうが多いという違いがあります。
海老の栄養素①:キチン・キトサン
エビやカニなどの甲殻類の外殻には、「キチン質」がたっぷり含まれています。
「キチン質」はキチンとキトサンの総称で、
- 血圧の抑制
- コレステロールを抑える働き
が期待されている成分です。人間の体内ではつくることができないので、食べ物からコツコツとっていく必要があります。
ざっくり言うと、キチン質は「消化されない食物繊維のような成分」。
腸の中をスーッと通りながら、いらないものをからめ取って体の外に出してくれる“お掃除係”のようなイメージです。
キチン質をとりたいときは、次のような「殻ごと食べる」調理がおすすめです。
- 殻付きのエビを殻ごとカリッと揚げる
- 桜エビを炒め物やお好み焼きにそのまま入れる
- サラダやスープにトッピングとしてパラパラかける
こんなふうに、エビやカニを殻ごと食べる回数を少し増やすだけでも、自然とキチン質の摂取量アップが期待できます。
海老の栄養素②:カルシウム
桜エビは殻ごと食べるのが一般的ですが、そのカルシウム量は100gあたり約690㎎もあります。
これは、牛乳100ml(コップ半分くらい)に含まれるカルシウムが約110㎎なので、同じ重さで比べると牛乳の約6倍のカルシウム量というイメージです。
ちなみに、「桜エビ100g」というと、市販の小さいパックなら2〜3パック分くらいになることが多く、1回の食事で一気に食べるとかなり“たっぷり”な量です。
そのため、毎日のごはんに少しずつ取り入れていくのがおすすめです。
カルシウムが不足すると、
- 歯や骨が弱くなる
- 身体の成長がうまくいかない
など、健康面に大きな影響が出てきます。
「日本人のカルシウムの1日の推奨量は、18歳以上の男性で800㎎、18歳以上の女性で650㎎」とされています。
カルシウム源としては乳製品からの摂取が多いものの、牛乳やヨーグルトだけで毎日この量を満たすのは、実はけっこう大変です。
そこでおすすめなのが、「殻付きエビ」や「桜エビ」を普段の料理にちょい足しする方法です。
例えば…
- ご飯に桜エビを混ぜて、桜エビおにぎりにする
- キャベツ炒めや野菜炒めに、桜エビをひとつかみ加える
- サラダや冷ややっこに、桜エビをトッピングする
- 味噌汁やスープの具として、桜エビをそのまま入れる
こんなふうに、いつもの料理に「パラッとかける」「ひとつかみ足す」だけでも、カルシウムの底上げがしやすくなります。
サプリメントで補う方法もありますが、殻付きのエビならカルシウムだけでなく、動物性食物繊維(キチン質)も一緒にとれて腸内環境のケアもできるのがうれしいポイント。
毎日の食事の中で、無理なく取り入れていきたい食材です。
おすすめ海老レシピを紹介します!
今回は、スーパーでもよく見かける「バナメイエビ」を使ったレシピです。
芝エビは小ぶりで殻が薄く、殻ごとカリカリに焼いて食べるのにぴったりのエビなんです。
【材料(2〜3人前)】
・バナメイエビ 15匹(殻付き)
・大葉 10枚くらい
・ニンニク 1カケ
・塩 ひとつまみ
・キャノーラ油 100ml
下処理の手順
・エビは流水でしっかり洗い、水気をふき取る
・尾の先端部分だけ切り落とす(中に水がたまっているので、先を少し切り落とします)
・殻ごと背開きにし、背ワタを取り除く(殻はすべりやすいので、手元に注意してください)
・大葉は水洗いして、水気をよく切っておく
私も最近まで包丁でおそるおそる海老の殻を背開きにしていたのですが、この「殻むき」や“ギザギザ刃”付きのペティナイフを使うようになってから、下処理が一気にラクになりました。
作り方
フライパンにキャノーラ油をしき、中火〜やや強火で加熱する。
芝エビの殻の面を下にしてフライパンに並べ、殻がカリッとするまでしっかり焼く。
塩をひとつまみふりかける。
エビを裏返し、みじん切りにしたニンニクを加えて、身の部分もしっかり焼く。
いったんザルにあけて油を切り、エビを取り出す。
フライパンに、ちぎった大葉と海老を焼いた油を大さじ1加え、大葉がパリパリになるまで炒める。
エビと大葉を一緒に盛り付けて完成!
殻付きの芝エビは、殻ごと料理することで殻をむく手間がいらないのも大きなメリット。
カルシウムや動物性食物繊維(キチン質)がしっかり摂れるうえに、カロリーも低めなので、健康的なダイエットメニューとしてもとても優秀です。
大葉のさわやかな香りと、ニンニクの風味、カリカリに焼けた殻の食感がやみつきになります。
おつまみにはもちろん、サラダやパスタのトッピングにしてもおいしいので、ぜひお好みのアレンジで試してみてください。
鶏ムネ肉の栄養素:タンパク質
低カロリー・高タンパク質といえば、やっぱり「鶏ムネ肉」です。
新鮮なものが安く手に入り、下ごしらえも簡単なので、節約ごはんやダイエットメニューの定番食材ですよね。
ここでは、その主成分である「タンパク質」が、体にどんな働きをしてくれるのかをざっくりチェックしていきましょう。
タンパク質は、
- 筋肉
- 内臓
- 皮膚
- 髪の毛
- 血液
などをつくる、“身体の材料”のような存在です。
1日の摂取量の目安は、
- 成人男性:約65g
- 成人女性:約50g
上の表を参考にすると、鶏むね肉ならだいたい200g前後が目安になります。
一般的なサイズの鶏むね肉なら、1日1枚くらいでちょうど良いイメージです。
人間の体の約20%はタンパク質でできていると言われていて、不足してしまうと、
- 肌のハリやツヤがなくなる
- 髪がパサついて枝毛・切れ毛が増える
といったように、美容面にもじわじわ影響が出てきます。
それだけ大事な栄養素なのに、忙しいとパンや麺類中心になってしまい、気づくとタンパク質が足りていない…という方も少なくありません。
意識して、鶏むね肉や海老などの高タンパク食材を毎日の食事にプラスしていきましょう!
簡単!むね肉レシピの記事もぜひ覗いてみてください。

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