『刺身』は新鮮な魚介類本来の持ち味をいかした日本独自の料理。
魚の肉質や特徴を生かし、研ぎ澄ました包丁を使いこなし
手早く・美しく・最適な切り方で盛り付け料理として提供する。
奥の深ーい!日本の文化です。それではお刺身・お造りについて解説していきます。
お造り
お造りは材料そのものを味わうものなので、鮮度がよく味のよい魚介を用いることが重要です。次に重要なのは包丁さばきです。よく切れる刺身包丁で長い刃渡りを使い刺身を引くのがポイント。お造りの切り方の違いやそのほかに洗いや皮霜造りや焼霜造りについて解説いたします。
刺身とお造りの違い 日本料理の原型が確立された室町時代、刺身は「切り身」と呼ばれていた。魚の区別がつくように尾頭や背びれを実際に切り身に刺して解るようにしていたことから「刺身」と呼ばれるようになる。また当時は武家社会。忌み語である「切る」は演技が悪いので「刺す」を使うようになったとも言われている。切り身は刺身に名前を変えて関東から全国に広がっていった。一方、大阪や京都では魚を切る事を「造る」と呼んでいた。切ると同様に刺すも忌み嫌われ「造る」と呼んでいた節が有力。
代表的な刺身の切り方
- 平造り 造りのなかで最も代表的な手法でマグロやブリの形の安定した魚に向く。魚の柵に対して包丁を直角にあてて引き切る。身の柔らかい魚は厚く、身のかたい魚は薄く切りつける。
- 八重造り 平造りの1種で平造りの間に何度か包丁目を入れた切り方、薄皮をたち切り醤油が身の間に入りやすくなる。
- そぎ造り 白身の魚によく使われる切り方で、皮目を下にして左から切りつける。
- 薄造り そぎ造りを更に薄くした切り方でフグやヒラメの歯ごたえの強い刺身に適している。皿が透けて見えるくらいに薄くそぎ切りにするのがポイント
- 細造り イカやサヨリなど身の薄い魚に向き繊維にそって細切りにします。食べやすく立体的に盛り付ける利点がある。
- 波造り 貝やタコに使われる切り方で刃先を波打つように動かし凹凸を作る切り方。箸でつかみやすくなり醤油の乗りもよくなる。
- 角造り サイコロ状に切る切り方。身の柔らかい魚を1口大に切り食べやすく食感も楽しめる。
- 皮霜造り(焼霜つくり) 皮が薄かったり引きにくい魚に用いられる、歩留まりが良くなり、皮と身の間の旨味の強いところを楽しむことが出来る。
まとめ
「刺身」は新鮮な魚介類本来の持ち味をいかした日本独自の生物料理です。弾力のある肉質や透明感のある美しい色合いは、加熱した料理には無い味わいがあります。魚の鮮度はもちろんのこと魚にあった切り方で刺身を切ること、包丁の使い方鮮度を落とさない素早い調理工程と下処理が重要になります。
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大まかに切り方としては2つの切り方の発展形だと思っています。平造り・そぎ造りこの2通りの切りつけを魚の種類と大きさによって使い分け、より美しく食べやすいように使い分け進化させていきたいですね。
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