子供の頃、お正月になると食卓に『おせち料理』と一緒にならべられ、食卓を華やかにしてくれた思い出の食材『毛蟹』
蟹の旨さが伝わってくる言葉に『蟹を食べると静かになる』というのがあります。
殻から身を取り出すのに必死になるうえ、やっと取り出した身を食べるのに忙しくしゃべっている暇などないという事です。
そんな、北海道の代名詞『毛ガニ』の魅力に迫ってみましょう!
毛ガニってどんなカニ?
毛ガニのオスとメス普段はちがう深さのところで生活していて交尾時期になるとオスがメスの所までやってきて求愛します。
メスの背中に“ガシッ!”と張りつきその体勢のまま数日間ずっーとチャンスを伺い、メスが脱皮した時に交尾が行わる。毛ガニのメスは生涯で1度しか交尾をしません。精液は体内に蓄えられ産卵のたびに小分けに使用して産卵する。
毛ガニは5年目までは毎年1回ペースで脱皮を繰り返し大きく成長します。5年目からは脱皮の期間がながくなりオスは2年に1回、メスは3年に1回のペースに落ち着く。
そんな、毛ガニの寿命は15年くらいと言われています。
どんな漁で捕っているの?
サイズは甲長(甲羅の頭から尻までの長さ)で大(10㎝)・中(9cm)・小(8cm)に選別される。
毛ガニを食べ尽くす!
日本国内の毛ガニの旬は一般的には12月~2月頃の冬です。
実際のところ冬以外にも漁が行われていて、地域をずらせば1年を通じて味わえます。
ただし、脱皮直後や甲羅が固まる前のカニは旨味も身もすくなく美味しくありません。
- 重くて身が詰まっているモノ
- 甲羅が固くて茶色っぽいモノ
旬は捕れる地域により微妙に変わるので夏から秋口のモノが美味いとされている。
毛ガニにはランクがあるって知ってた?
堅蟹(脱皮直前で身に栄養を十分蓄えたモノ)
カニ業界独自水準【1特~4特までランクがあり4特が最高級】
- 1特&2特 スーパー・鮮魚売り場
- 3特:高級店
- 4特:安定した仕入れが困難、特注で対応
若蟹(脱皮したカニは体力を消耗して身が痩せている)
そのなかでもさらに若蟹→若上蟹→若極上蟹に細分化されている。
毛ガニを調理するときは基本 あおむけで加熱
毛ガニを茹でる!鮮度のいい毛ガニが手に入ったら、塩分濃度3~4%の塩水をつくり綺麗に洗った毛ガニをひたる状態で15~20分茹で余分な汚れを落として完成。(何匹かまとめて処理する場合にむいてます:ゆで汁に蟹の旨味が多少でるため、ゆで汁も料理に使っちゃおう!)
毛ガニを蒸す!あおむけに蒸し器にセッティング。『ふんどし部分』に盛り塩して中火で15~20分蒸していきます。蒸すと旨味が流れ出すことがなく身に旨味が凝縮される調理法です。活けカニが手に入り、蒸し器があるなら迷わず”蒸しましょう‼”
〆はカニ汁!身を取り除いた殻からはいい出汁が出ます。味噌汁にしちゃいましょう。殻を水から茹でこぼし毛ガニの旨味をとことん絞り出して最後に味噌を投入!青ネギをちらして贅沢みそ汁の完成。
解凍方法!冷凍の毛ガニをあおむけにし、深めのお皿にのせ冷蔵庫内で自然解凍 (1日ちょい解凍時間かかるにで、ゆっくり待ちましょう)
まとめ
『毛蟹』のカニ味噌は高級珍味だとおもっています。
実はカニ味噌は脳みそではありません。カニの肝臓的な部分で、脳みそは別に『頭部神経節』と呼ばれる器官が両目と口のあいだにある。『中腸線』ともいわれ、アンコウで言えばあん肝くらいの大事なところ。
カニ味噌の色はエサや鮮度で変化します。動物性のエサが多くなるとオレンジ色っぽく、エサに海藻類をふくむ場合はミドリ色っぽくなる。
今、食べたい!
苦労して取りだした毛蟹の身にカニ味噌をまぜる『毛蟹のとも和え』
毛蟹の甲羅にカニ味噌とほぐした身をいれて醤油や味噌で味付けて、網のうえで焼き上げる『蟹みその甲羅焼き』
たまらん!!!!
最近では輸送・冷凍技術の発達で『チルド』状態の毛ガニも手にはいるので、冷凍しない『毛蟹』を手に入れることでできます。
もし、できることなら毎月食べたい。
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